乳がんとは、乳房の中の母乳を作る『小葉組織』・母乳を乳首まで運ぶ管『乳管組織』から発生する悪性腫瘍です。 約90%は乳管から発生する乳管癌です。乳管癌は乳頭腺管癌・充実腺菅癌・硬癌など細かく約15種類に分かれます。また、約5%の発症率の腺房細胞にできる小葉癌もあります。他の粘液癌・髄様癌・管状癌などの特殊なタイプもあります。 また、大きく乳癌を分けると浸潤癌と非浸潤癌とに分けられます。非浸潤癌は約9.2%で乳管・小葉の中に留まっていて、周囲に広がらない癌で非常に転移しにくい癌です。また、乳がんはしこりを触れるものが90%ですが、しこりを形成しない非触知乳がんが約10%程度あります。しこりがなくても乳がんとお考え下さい。
1996年には日本女性の悪性腫瘍罹患率第一位となり、2008年には約50,549人が罹患しました。日本人女性14人に1人が乳がんです。乳がん発生は20歳過ぎから認められ、40歳後半が最も多い年齢となります。20歳から乳がん年齢と言われています。特に、35歳以下での発生は死亡率が高いと言われています。2008年の乳がん死亡者11,890人です。乳がんに罹った方の約30%は亡くなられています。