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言いたい放題乳腺外科コラム

不定期に当院の今日の乳がん・乳がん検診乳腺外科診療におけるコラムを掲載しております。

トラスツズマブとタキサン治療歴を有する HER2 陽性の切除不
  • 2022.03.23(Wed)
  • No.3504

トラスツズマブとタキサン治療歴を有する HER2 陽性の切除不能あるいは転移性乳癌において、トラスツズマブ・エムタシンと比較してトラスツズマブ・デルクステカンは病状進行リスクを低下させる
"Trastuzumab Deruxtecan versus Trastuzumab Emtansine for Breast Cancer."
DESTINY-Breast03 試験は、HER2 陽性の切除不能あるいは転移性乳癌で、トラスツズマブとタキサン治療歴を有する524例を対象に、トラスツズマブ・デルクステカンとトラスツズマブ・エムタシンの成績を比較する、phase 3 multicenter open-label randomized trial。本報告は第一回の中間解析であり、主観察項目は、progression-free survival (PFS) とし、副観察項目は overall survival (OS)、奏効率、安全性とした。
● 524例は、トラスツズマブ・デルクステカン群261例、トラスツズマブ・エムタシン群263例に無作為化された。年齢中央値はトラスツズマブ・デルクステカン群54.3歳 / トラスツズマブ・エムタシン群54.2歳、ホルモンレセプター陽性は50.2% / 51.0%、脳転移ありは23.8% / 19.8%、内蔵転移ありは70.5% / 70.3%、進行転移病巣への前治療ありは92.0% / 89.0% (前治療数中央値は1 / 2)、ペルツズマブ治療歴ありは62.1% / 60.1% だった。
● 12ヶ月時点の PFS はトラスツズマブ・デルクステカン群75.8% / トラスツズマブ・エムタシン群34.1%、病状進行あるいは全死亡のハザード比は0.28 (95% CI 0.22 to 0.37; P<0.001)、トラスツズマブ・デルクステカンが良好だった。PFS 中央値はトラスツズマブ・デルクステカン群は到達せず / トラスツズマブ・エムタシン群7.2ヶ月だった。
● 12ヶ月時点の OS はトラスツズマブ・デルクステカン群94.1% / トラスツズマブ・エムタシン群85.9%、ハザード比0.55 (95% CI 0.36 to 0.86; P = 0.007)、事前設定した有意基準である P<0.000265 を満たさなかった。
● 12ヶ月時点生存例における奏効率はトラスツズマブ・デルクステカン群79.7% / トラスツズマブ・エムタシン群34.2%、完全奏効率は16.1% / 8.7% だった。
● 全グレードの薬剤誘発有害事象頻度はトラスツズマブ・デルクステカン群98.1% / トラスツズマブ・エムタシン群86.6%、グレード3?4有害事象頻度は45.1% / 39.8% だった。薬剤誘発間質性肺疾患または肺炎の頻度はトラスツズマブ・デルクステカン群10.5% / トラスツズマブ・エムタシン群1.9% であり、グレード4?5は認めなかった。