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言いたい放題乳腺外科コラム

不定期に当院の今日の乳がん・乳がん検診乳腺外科診療におけるコラムを掲載しております。

ホルモンレセプター陽性あるいは不明のADH
  • 2019.04.13(Sat)
  • No.2986

ホルモンレセプター陽性あるいは不明のADH / LCIS / DCIS 術後症例に対して、tamoxifen 5mg / day × 3年間 は浸潤性乳がんあるいは DCIS イベントを半減させ、有害事象頻度が低い 。
"Randomized Placebo Controlled Trial of Low-Dose Tamoxifen to Prevent Local and Contralateral Recurrence in Breast Intraepithelial Neoplasia."
https://ascopubs.org/doi/abs/10.1200/JCO.18.01779
https://doi.org/10. 1200/JCO.18.01779
ホルモンレセプター陽性あるいは不明の乳管上皮増殖性病変 (atypical ductal hyperplasia / lobular carcinoma in situ / ductal carcinoma in situ) のため手術を受けた75歳未満女性500例を対象に、tamoxifen 5mg / day × 3年間と placebo の成績を比較する multicenter phase III trial。高グレードあるいは high-grade or comedo/necrotic DCIS に対しては放射線治療が併用された。主観察項目は浸潤性乳がん、あるいは ductal carcinoma in situ 頻度とした。
●対象の平均年齢は54歳、閉経前症例は tamoxifen 46%・placebo 44%、乳がんや卵巣がんの家族歴ありは tamoxifen 37%・placebo 38%、術式は乳房部分切除が tamoxifen 84%・placebo 82%、HER2 陽性は tamoxifen 21%・placebo 19%、Ki67 中央値は tamoxifen 10%・placebo 10%、放射線治療ありは tamoxifen 45%・placebo 45%。組織型の内訳は以下の通り。
 ・ADH (DIN 1b) :tamoxifen 20%・placebo 20%
 ・LCIS (DIN 2-3) :tamoxifen 11%・placebo 10%
 ・DCIS grade 1 (DIN 1C) :tamoxifen 17%・placebo 16%
 ・DCIS grade 2 (DIN 2) :tamoxifen 29%・placebo 35%
 ・DCIS grade 3 (DIN 3) :tamoxifen 24%・placebo 18%
●観察期間中央値は5.1年。浸潤がんあるいは DCIS イベントは tamoxifen 14例・placebo 28例で発生し、1,000人年あたりでは tamoxifen 11.6・placebo 23.9、ハザード比は0.48 (95% CI 0.26 to 0.92; P = 0.02)、5年累積発生率は tamoxifen 6.4%・placebo 11.2% であり、tamoxifen 群で有意に低率であった。Number needed to treat は22であった。乳がんイベントの内訳は tamoxifen で浸潤がん 11例 / DCIS 3例、placebo で浸潤がん 19例 / DCIS 9例であった。
●対側乳がんは tamoxifen 3例・placebo 12例で発生し、ハザード比は0.25 (95% CI 0.07 to 0.88; P = 0.02) であった。
●重篤有害事象は tamoxifen 12例・placebo 16例で発生した。Tamoxifen の内訳は子宮内膜がん1例、深部静脈血栓症 / 肺塞栓症 1例、その他悪性新生物4例、冠動脈疾患2例、感染2例などであった。Placebo では深部静脈血栓症 / 肺塞栓症 1例、その他悪性新生物6例、冠動脈疾患2例などであった。患者申告有害事象ではホットフラッシュ頻度が placebo と比較して tamoxifen で増加していた (p=0.02)。

ベルーガクリニックの知識

ベルーガクリニックは、このような国内でエビデンスを基づく適切な診療を行う全国トップクラスの専門医の知識を終結し、日々web会議を行っております。

長谷川善枝先生
弘前市立病院 乳腺外科科長
弘前大学医学部臨床教授
日本乳癌学会評議員
大地哲也先生
東京女子医科大病院
外科 助教
日本乳癌学会専門医
日本乳癌学会評議員
吉村吾郎先生
市立岸和田市民病院
乳腺外科 部長
日本乳癌学会評議員
原文堅先生
国立病院機構
四国がんセンター
乳腺科・化学療法科
がん薬物療法専門医
日本乳癌学会評議員
飛田陽先生
鹿児島大学 大学院
医歯学総合研究科
腫瘍学講座
病理学分野 准教授
日本乳癌学会評議員
柴田伸弘先生
宮崎大学医学部付属病院
がん診療部 助教
がん薬物療法専門医
日本乳癌学会専門医