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言いたい放題乳腺外科コラム

不定期に当院の今日の乳がん・乳がん検診乳腺外科診療におけるコラムを掲載しております。

化学療法で卵巣機能不全となった乳がん患者の12.4%では
  • 2017.12.01(Fri)
  • No.2603

化学療法で卵巣機能不全となった乳がん患者の12.4%では anastrozole 投与中に卵巣機能が回復し、年齢別回復率は45-49歳で25.2%、50歳以上で5.1% 。

"Ovarian Function Recovery During Anastrozole in Breast Cancer Patients With Chemotherapy-Induced Ovarian Function Failure."
https://academic.oup.com/…/article-a…/109/12/djx074/3858846…

DATA trial は閉経後ホルモンレセプター陽性乳がんを対象に、2-3年の術後 tamoxifen 投与後に anastrozole 3年と6年の成績を比較する無作為比較試験。この試験の対象には45歳以上で、化学療法誘発卵巣機能不全となった症例も含まれていた。本報告では、無作為化前に両側卵巣摘除を受けた例と LH-RH agonist 投与例を除外した化学療法誘発卵巣機能不全例329例について、anastrozole 投与中の卵巣機能回復率を検討した。主観察項目は無作為化から30ヶ月以内の卵巣機能回復率とし、回復の定義は 1) 血中 estradiol (E2) 値とFSH値が閉経前レベルとなった月経回復例、2) 血中E2 / FSH が閉経前レベルとなったが月経未回復例とした。副観察項目は anastrozole 投与中の血中E2の推移、および月経回復予測因子の同定とした。
●329例の無作為時年齢中央値は50.0歳、BMIは24.9以下が48.6%・25.0-29.9が33.1%・30.0以上が14.6%、化学療法レジメンは anthracycline and taxane が12.8%・anthracyclineのみが83.0%・taxaneのみが0.2%・anthracycline と taxane を含まないレジメンが4.0%、血中FSH値が閉経前レベルが31.0%・閉経後レベルが69.0%であった。
●329例の卵巣機能回復例は無作為化から12ヶ月時点で26例 (8.1%)、30ヶ月時点で39例 (12.4%) であった。30ヶ月時点の卵巣機能回復39例中、無作為化時50歳以上のものは11例 (28.2%) であった。無作為化時50歳未満であった120例の卵巣機能回復率は25.2%、50歳以上であった209例の卵巣機能回復率は5.1%であった。
●卵巣機能が回復した38例と回復しなかった102例について血中E2値を比較した。全例の平均血中E2値は無作為化から30ヶ月時点で37.8%低下していた。卵巣機能未回復例と比較して、回復例の平均血中E2値は20.6%高値であった。
●単変量解析で卵巣機能回復の予測因子となったものは年齢 (50-57歳と比較した50歳未満の卵巣機能回復ハザード比は4.85 [95% CI 2.41-9.75; p<0.001]) のみで、BMI・化学療法レジメン・tamoxifen 投与期間との関連はなかった。

ベルーガクリニックの知識

ベルーガクリニックは、このような国内でエビデンスを基づく適切な診療を行う全国トップクラスの専門医の知識を終結し、日々web会議を行っております。

長谷川善枝先生
弘前市立病院 乳腺外科科長
弘前大学医学部臨床教授
日本乳癌学会評議員
柏葉匡寛先生
ブレストピア宮崎病院
副院長
日本乳癌学会評議員
大地哲也先生
東京女子医科大病院
外科 助教
日本乳癌学会専門医
津川浩一郎先生
聖マリアンナ医科大学病院
乳腺・内分泌外科教授
日本乳癌学会理事
吉村吾郎先生
市立岸和田市民病院
乳腺外科 部長
日本乳癌学会評議員
原文堅先生
国立病院機構
四国がんセンター
乳腺科・化学療法科
がん薬物療法専門医
飛田陽先生
鹿児島大学 大学院
医歯学総合研究科
腫瘍学講座
病理学分野 准教授
柴田伸弘先生
宮崎大学医学部付属病院
がん診療部 助教
がん薬物療法専門医
日本乳癌学会専門医