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言いたい放題乳腺外科コラム

不定期に当院の今日の乳がん・乳がん検診乳腺外科診療におけるコラムを掲載しております。

乳房温存手術と放射線治療の期間は
  • 2017.06.09(Fri)
  • No.2461

乳房温存手術と放射線治療の期間は10年 disease-free survivalに影響しない。ただし、全身療法なしの場合は乳房温存手術-放射線治療期間が長くなると 10年 overall survival が悪化する 。

"The influence of timing of radiation therapy following breast-conserving surgery on 10-year disease-free survival."
http://www.nature.com/…/…/vaop/ncurrent/abs/bjc2017159a.html

オランダ。Netherlands Cancer Registry を用いて、2003年に診断された乳房温存手術と放射線治療が行われた stage 1-3A 乳がん3,422例を収集。手術と放射線治療の期間が予後に与える影響を後ろ向きに検討した。まず、放射線治療前に化学療法が行われた症例を除外した Population 1 (2,759例) において、手術-放射線治療期間別の生存率を全身療法の有無で層別化して比較した。次いで、化学療法が行われた Population 2 (1,120例) について、放射線治療後の化学療法実施症例と放射線治療前の化学療法実施症例に分けて生存率を比較した。
●Population 1:
 ・全例 (2,759例) を対象とすると、手術-放射線治療期間42日未満と比較した10年 disease-free survival (DFS) ハザード比は、42-55日では0.78 (95% CI 0.63-0.95; p=0.011)、56日以上では0.71 (95% CI 0.56-0.90; p=0.005) であり、42日未満の 10年 DFS が不良であった。手術-放射線治療期間42日未満と比較した10年 overall survival (OS) ハザード比は、42-55日では1.20 (95% CI 0.98-1.45; p=0.071)、56日以上では1.21 (95% CI 0.96-1.52; p=0.107) であり、手術-放射線治療期間と10年 OS に相関はなかった。
 ・全身療法なし (1,761例) の場合は、手術-放射線治療期間42日未満と比較した10年 DFS ハザード比は、42-55日では0.81 (95% CI 0.64-1.03; p=0.086)、56日以上では0.76 (95% CI 0.57-1.02; p=0.064) であり、手術-放射線治療期間と10年 DFS に相関を認めなかった。手術-放射線治療期間42日未満と比較した10年 OS ハザード比は、42-55日では1.51 (95% CI 1.17-1.96; p=0.002)、56日以上では1.57 (95% CI 1.17-2.11; p=0.003) であり、手術-放射線治療期間が長いと10年 OS が不良であった。
 ・全身療法あり (998例) の場合は、手術-放射線治療期間42日未満と比較した10年 DFS ハザード比は、42-55日では0.71 (95% CI 0.52-0.98; p=0.035)、56日以上では0.63 (95% CI 0.41-0.95; p=0.064)、42日未満の予後が不良であった。手術-放射線治療期間42日未満と比較した10年 overall survival (OS) ハザード比は、42-55日では0.83 (95% CI 0.61-1.12; p=0.219)、56日以上では0.87 (95% CI 0.61-1.25; p=0.466) であり、手術-放射線治療期間と10年 OS に相関はなかった。
●Population 2:
 ・放射線治療後の化学療法実施症例 (451例) では、手術-放射線治療期間42日未満と比較した10年 DFS ハザード比は、42-55日では0.70 (95% CI 0.45-1.11; p=0.133)、56日以上では0.48 (95% CI 0.22-1.03; p=0.061) であり、手術-放射線治療期間と10年 DFS に相関を認めなかった。手術-放射線治療期間42日未満と比較した10年 OS ハザード比は、42-55日では0.92 (95% CI 0.56-1.50; p=0.726)、56日以上では0.86 (95% CI 0.44-1.69; p=0.669) であり、手術-放射線治療期間と10年 OS に相関はなかった。
 ・放射線治療前の化学療法実施症例 (669例) では、手術-放射線治療期間112日未満と比較した10年 DFS ハザード比は、112-140日では0.90 (95% CI 0.57-1.43; p=0.654)、141日以上では1.23 (95% CI 0.76-2.00; p=0.389) であり、手術-放射線治療期間と10年 DFS に相関を認めなかった。手術-放射線治療期間112日未満と比較した10年 OS ハザード比は、112-140日では1.02 (95% CI 0.64-1.63; p=0.935)、141日以上では1.36 (95% CI 0.83-2.22; p=0.224) であり、手術-放射線治療期間と10年 DFS に相関を認めなかった。

ベルーガクリニックの知識

ベルーガクリニックは、このような国内でエビデンスを基づく適切な診療を行う全国トップクラスの専門医の知識を終結し、日々web会議を行っております。

長谷川善枝先生
弘前市立病院 乳腺外科科長
弘前大学医学部臨床教授
日本乳癌学会評議員
柏葉匡寛先生
ブレストピア宮崎病院
副院長
日本乳癌学会評議員
大地哲也先生
東京女子医科大病院
外科 助教
日本乳癌学会専門医
津川浩一郎先生
聖マリアンナ医科大学病院
乳腺・内分泌外科教授
日本乳癌学会理事
吉村吾郎先生
市立岸和田市民病院
乳腺外科 部長
日本乳癌学会評議員
原文堅先生
国立病院機構
四国がんセンター
乳腺科・化学療法科
がん薬物療法専門医
飛田陽先生
鹿児島大学 大学院
医歯学総合研究科
腫瘍学講座
病理学分野 准教授
柴田伸弘先生
宮崎大学医学部付属病院
がん診療部 助教
がん薬物療法専門医
日本乳癌学会専門医