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言いたい放題乳腺外科コラム

不定期に当院の今日の乳がん・乳がん検診乳腺外科診療におけるコラムを掲載しております。

アンスラサイクリン+タキサンによる乳がん術後化学療法
  • 2017.03.05(Sun)
  • No.2388

アンスラサイクリン+タキサンによる乳がん術後化学療法にcapecitabineを追加してもrecurrence-free survivalおよびoverall survivalは改善しない。ただし、トリプルネガティブ乳がんでは改善の可能性あり 。

フィンランドおよびスエーデン。FinXX Trial は、アンスラサイクリン+タキサンによる乳がん術後化学療法にcapecitabineを追加する意義を検討するオープンラベル無作為比較試験。対象は年齢18歳から65歳まで / 腫瘍径2cm以上 / リンパ節転移の有無は問わず / プロゲステロン・レセプター陰性の浸潤性乳がん1,500例。コントロール (T+CEF) 群では docetaxel 80mg/m2 3週毎×3サイクル後に、CEF (cyclophosphamide 600 mg/m2; epirubicin 75 mg/m2; fluorouracil 600 mg/m2) 3週毎×3サイクル投与を受けた。探索治療 (TX+CEX) 群では docetaxel 60mg/m2 3週毎×3サイクル + capecitabine 900 mg/m2 day 1-15 3週間サイクル後に、CEX (cyclophosphamide 600 mg/m2; epirubicin 75 mg/m2) 3週毎×3サイクル + capecitabine 900 mg/m2 day 1-15 3週間サイクルの投与を受けた。ER and/or PgR 陽性ではホルモン療法が、HER2 陽性ではtrastuzumabが追加投与された。主観察項目は recurrence-free survival (RFS)。
●T+CEF 群が747例、TX+CEX 群が753例。5例が逸脱し、intention-to-treat population は1,495例。年齢中央値は53歳。リンパ節転移陰性が11%、ER陽性が76%、HER2陽性が19%。
●観察期間中央値は10.3年。再発ないし死亡を T+CEF 群の評価可能744例中184例 (24.7%) に、TX+CEX 群の評価可能751例中167例(22.2%) に認めた。T+CEF 群とTX+CEX 群のRFSに有意差はなく、ハザード比は0.88 (95% CI 0.71-1.08; p=0.23)。
●全死亡をT+CEF 群の142例 (19.0%) に、TX+CEX 群の122例(16.2%) に認めた。T+CEF 群とTX+CEX 群の全死亡に有意差はなく、ハザード比は0.84 (95% CI 0.66-1.04; p=0.10)。
●乳がん特異死亡をT+CEF 群の113例 (15.2%) に、TX+CEX 群の92例(12.3%) に認めた。T+CEF 群とTX+CEX 群の乳がん特異死亡に有意差はなく、ハザード比は0.79 (95% CI 0.60-1.04; p=0.10)。
●サブ解析では、triple negative 乳がん症例においてTX+CEX 群の RFS と overall survival が良好であった。ハザード比はRFSが 0.53 (95% CI 0.31-0.92; p=0.02)、OS が 0.55 (95% CI 0.31-0.96; p=0.03)。

ベルーガクリニックの知識

ベルーガクリニックは、このような国内でエビデンスを基づく適切な診療を行う全国トップクラスの専門医の知識を終結し、日々web会議を行っております。

長谷川善枝先生
弘前市立病院 乳腺外科科長
弘前大学医学部臨床教授
日本乳癌学会評議員
柏葉匡寛先生
ブレストピア宮崎病院
副院長
日本乳癌学会評議員
大地哲也先生
東京女子医科大病院
外科 助教
日本乳癌学会専門医
津川浩一郎先生
聖マリアンナ医科大学病院
乳腺・内分泌外科教授
日本乳癌学会理事
吉村吾郎先生
市立岸和田市民病院
乳腺外科 部長
日本乳癌学会評議員
原文堅先生
国立病院機構
四国がんセンター
乳腺科・化学療法科
がん薬物療法専門医
飛田陽先生
松山赤十字病院
病理診断科 副部長
病理専門医・細胞診専門医
柴田伸弘先生
宮崎大学医学部付属病院
がん診療部 助教
がん薬物療法専門医
日本乳癌学会専門医